シネマの神様(映画2021年)

 競馬、マージャンと酒におぼれるゴウ(沢田研二、若き日は、菅田将暉)、多額の借金あり。妻のよしこ(宮本信子)(若き日は、永野芽郁)。山田洋次監督ならではの人情あふれる映画を本日見てきました。私が一番感動したのは映画女優(北川景子)とゴウ(沢田研二)の最後のやり取り。「よしこちゃん幸せ?」「・・・」「ゴウちゃんが幸せなら、幸せね。たぶん」。妻を幸せにできないという呪縛から逃げ続いてたゴウがこの会話のあと映画館で亡くなる。このやり取りは、前回指摘したコーサーラ国王夫妻の説話にもつながる。つまり、自分を愛しいと思っている人は、他人を害さない。自分を許せない、愛せないのが、諸悪の根源。逆に言えば、自分を愛し、認めている人の周りは幸せを感じやすい。